CONTAX Carl Zeiss with EOS Digital Photo Album


ご紹介

銀塩のコンタックスを使っていましたが、このデジカメ時代でもなんとか手持ちのコンタックス・カールツァイスレンズを使いたいと思い、たどりついたのがキヤノンのデジタル一眼レフにマウントアダプタを使う方法でした。
フィルムが撮像素子に変わっても、カールツァイスレンズの持ち味は十分に発揮できていると感じます。

ここに掲載している作例のほとんどは、EOS 5D Mark II のsRAW1=約1000万(3861×2574)画素で撮影したRAWデータをキヤノン純正の Digital Photo Professional で現像したものです。ごく一部にはJPEG撮影したものが含まれています。



使用機材

CONTAX Carl Zeiss Vario-Sonnar 28-70
CONTAX Carl Zeiss Vario-Sonnar 28-85
CONTAX Carl Zeiss Vario-Sonnar 35-135
Canon EOS 5D Mark II
rayqual CY-EOSマウントアダプタ



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Carl Zeiss with EOS digital
カールツァイス with EOS digital フォトアルバム

RICOH GX100 & GX200
GX100 & GX200 フォトアルバム

CONTAX / Carl Zeiss
コンタックス・カールツァイス フォトアルバム

EUNOS Roadster
趣味のクルマでのサーキット走行



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Canon EOS Digital
キヤノンのデジタル一眼レフ

rayqual
高精度の日本製マウントアダプタ



作例の取り扱いについて

もし気に入っていただけましたのなら、個人的な趣味として楽しむ範囲においてはどうぞご自由にご活用ください。私もこれまでネット上から多くの風景写真画像を頂戴してきましたから。
盗作や営利目的での再利用はご遠慮ください。



ひとり言

自分ごときが言うのはおこがましいけれど、いい風景写真を撮るコツ。どなたかがどこかで書いていらしたが、カメラを持ってそこにいること。これがコツの90%。そこにいなければ風景写真は撮れない。次いで、そこにいてその風景に気がつく感性。これが9%。ここに掲載した写真の多くの場面で多くのカメラマンが立ち止まることも無く歩き去って行った。気がつくかどうかの違い。そして撮影後に大量に撮った写真の中から作品を選び出す感性。これが0.9%。撮影機材とか撮影技法などというのは残りの0.1%。そんな感じだと思う。でも、撮りに行きたいと思うモチベーションの源泉はツァイスだね。

カメラのエンジニアからすると銀塩時代のコンタックス・ツァイスレンズをフルサイズデジタル一眼レフで使うなんて邪道なんだろうね。銀塩時代のレンズとデジタル用レンズではフィルムの浮きと厚さの関係などでピントの出し方も違うと読んだこともあるし。このページに掲載してる写真も拡大するとボケボケだったりするだろうし。でも、出来上がった写真の好き嫌いは、技術上の優劣とはまた違う次元にあるんだと思う。コンタックス・ツァイスで写したどこか絵画的な雰囲気が好きなんだよね。解像度なんて指標はどうでもいいんだよ。スパイ衛星の写真じゃないんだし。

ライカに興味は無いと言えばウソになる。能書き云々ではなくて、作例写真を見て「この個性的な写りはいいな」と感じたのは、コンタックス・ツァイスとライカのレンズだけだ。どちらも色乗りがいいと感じた。艶っぽさではコンタックス・ツァイスの方が好みだと思った。ライカの方は重厚な雰囲気がした。単なる風景ではなく、社会的なレポートの写真ならライカの方がインパクトが出るかも知れないと感じた。最近のツァイスや他の日本メーカー製レンズは作例写真からは区別がつかない。全部同じに見える。そんな無個性な写りなら要らない、と思ったりする。

防湿ケースの中はゾナーレンズだらけだ。コンタックス一眼レフ用だけでもバリオゾナーレンズが5本もある。所有している銀塩コンパクトのCONTAX T、Tvs、TvsII、それにRollei 35Sも全部ゾナーレンズだ。一応マクロプラナー100mmもあるのだが交換レンズを持ち歩くのが好きではないので、結局これはお蔵入りしたまま。他のレンズと撮り比べたわけではないけれど、ゾナーレンズが気に入ってしまったのでこれで満足している。

Vario Sonnar 35-135の弱点はディストーションが少し大きいことだ。紅葉のような風景写真なら全く気にならないが、構造物を正面から撮影する時などにこの糸巻き型ディストーションが目立つ。写真の上部と下部で水平が水平にならない。そこに中国製マウントアダプタを使ったりするとガタがあるので、そのディストーションがさらに歪んでかなりおかしなことになる。デジタルでのディストーション補正と、ガタがゼロの精度の高いマウントアダプタが欲しいな。

Vario Sonnar 28-70は廉価レンズなのでおそらく一般的な評価としてはあまり良くないのだろうと思う。しかし、自分にはこれが素晴らしく使いやすい。レンズ単体で320gという軽さとコンパクトさがフィールドでの取り回しを楽にしてくれる。そして、回転ズームなのがいい。直進ズームだと見下ろしたり見上げたりする時にレンズの自重でズームが動くので使いづらいのだよ。それにディストーションも特に気にならない。隠れた名レンズだと思う。

rayqualのマウントアダプタはチップがついていないので完全マニュアルフォーカスになる。主に中国製のチップ付きマウントアダプタだとフォーカスインジケータが点灯するのでピント合わせがやりやすい。ただこれも弱点があって、絞ると効かなくなるし、暗くても効かなくなる。ファインダーの目視ではピントが合ってるはずなのにフォーカスインジケータが点灯しないと、点灯させるためにあれこれ試行錯誤してしまい、なかなかシャッターが切れなくなったりする。これでは本末転倒だ。そんなことでまごつくならいっそのことチップ無しマウントアダプタで、目で見てフォーカシングすると割り切った方がいいのかもしれないと思ったりもする。

最近のデジカメは本当にキレイに写る。作例だけ見ていたら一眼レフでもミラーレス一眼でもコンデジでも違いがわからない。メーカーの違いも判別出来ない。それが技術の進歩というものだろう。しかし、ちまたではそれに逆行するようにトイカメラ的な、あるいはクラシックカメラで写したような、さらにはフィルムやプリントが変色してしまったかのような写真がもてはやされているような気がする。昨今のデジカメがあまりにもキレイに写りすぎることへの反動なのだろうと思う。

撮影スタイルは人それぞれだろうが、自分の場合は撮影とはほとんどスポーツのように捉えている。例えて言えばシューティングのようなイメージだ。三脚は滅多に使わない。その場に足を踏み入れた時に感じた感覚に導かれるままに手持ちでファインダーを通して構図を瞬間的に決めて撮る。そしてまた次の感性に響くシーンを求めて探索を続ける。天候や光線の状態が変わるまでその場で数時間待ち続けて撮ることもあるが、それは本当に例外的だ。

気がつけばVario-Sonnar 28-70ばかりを多用している。広角が好きなのと、他のレンズに比べて小型軽量だからだ。自然のフィールドに分け入って行くにはあまり重量級のレンズは扱いづらい。交換レンズを持って行くこともしない。ズーム1本で全て撮る。リュックの中には飲料水、食料、防寒用の上着、雨具、LEDライトなどを詰めている。交換レンズまで背負うことは体力を消耗するし、通常5時間のコースでも撮影しながらだと6〜7時間歩くこともある。レンズ交換している時間的余裕もない。

京セラCONTAXは惜しいことをした。NXなんていう新マウントに投資せずにCYマウントのままAXのようにデジタル&オートフォーカス化すれば良かったのに。CONTAXレンズの写りはひょっとしたら時代遅れかも知れないがいまだにいい色を出す。この時代だからこそこういう個性が大事だ。オリンパスPENはアートフィルターで大ヒットした。ライカでさえデジカメ時代にもM9が健在だ。CONTAXツァイスの個性はデジカメ時代でも評価されていい気がする。

京都の紅葉を撮影するのでVario-Sonnar 35-135を使ってみた。人が多いだろうから28mmは使わないだろうし、望遠寄りの方が絵を切り取りやすいと考えた。問題は単体で860gという重量。EOS 5D2ボディと合わせて約1.7kg。時に両手で支えながら3日間歩き回った。やはり重かった。画角に加えて、ピントも薄くしたので作風は少し変わった。

試しに某写真投稿サイトに掲載してみた。すると、評価が高かったのは自分が撮りたい方向性のとはちょっと違っていた。単純化された構図の詩的で写実的なのが一般受けするらしい。まぁ、そうだろうね。でも自分が撮りたいのは、混沌として油絵的で近景から遠景までつらなる世界。でも、いいのだ。どこまで行っても自己満足の領域だから。

写真やレンズをしてシャープだと言うことがある。しかし、この言葉はちょっとやっかいだと思っている。解像度が高いという意味なのか、色の鮮鋭さを指しているのか、はたまた別の意味なのか。自分の場合は解像度は求めない。そういう撮り方もしていないし。色の鮮鋭さ、鮮烈さをツァイスに求めているのだよ。

ここに掲載しているのは自分としてはアートのつもり。写真じゃないのだよ。ツァイスという道具で絵を描いているのだ。最近の写真系のアートでは Photoshop か何かでデジタル的に画像処理するのが主流なんだろうけど、自分にはツァイスがあれば十分。自己満足だけどね。

よそにも書いたのだが、ツァイスのサングラスが凄い。このページに掲載した写真の光景が肉眼で見えるのだよ。このサングラスを使っていると、周りがあまりにも素晴らしい風景に見えてしまって、写真を撮ろうとしてファインダーをのぞくためにサングラスを外すと、何の変哲も無い風景だったりして撮る気が失せたりすることがよくある。

ディスプレイキャリブレーションという課題がある。要は、ディスプレイ毎に色合いが違うので、せっかく作者が緻密に色合わせしても、鑑賞する人が違う環境だと同じ色を見ている保証がなくなるという問題。プリントする場合も同じ。でも、ウェブで作品を公開するならこの問題は解決不能。ほどほどにしておくことにしましょう。

液晶のライブビューで撮影すると問題ないのだが、光学ファインダーで撮る場合は露出が全然合わない。電子接点付きのキヤノン純正レンズじゃないとダメらしい。いつもだいたい露出補正マイナス1.7くらいだ。なので、時々±2では不足する場合がある。±3くらい欲しい。

CONTAX Carl Zeiss の Vario-Sonnar 28-85 や、35-135とか、Makro-Planner 100 なんかも所有している。しかし、自分の撮りたい絵のイメージからすると、Vario-Sonnar 28-70 以外必要がない気がして来た。普通のカメラ趣味ならレンズのラインナップを増やしたくなるんだろうけどね。

最初はJPEG撮りでいいやと思っていたが、ホワイトバランスの設定でかなり色合いが変わってしまうことと、撮影現場でその設定を吟味している余裕が無いので、RAW撮りに徹することにした。現像はキヤノン純正ソフトのDigital Photo Professionalを使って、色を濃くする程度の現像処理をしている。かなり加工しているように見えるかもしれないが、実はそれほどでもない。

パンフォーカスでの風景写真が好きである。CONTAX TvsでCarl Zeissの魅力の虜になってしまったので、その影響もあるかもしれない。いかにも一眼レフ的なピントの薄い写真はあまり撮らない。そして、なるべく広角寄りで奥行きと広がり感のある絵を撮りたいと思っている。

いつもパンフォーカスばかりなので、ピントはかなりいい加減である。目測で距離感を測って、レンズのピント目盛りで合わせているだけ。Rollei 35 と同じやり方である。だから、ファインダーは構図を見ているだけなのだ。そんなわけなので、ピント合わせに関する不都合は特に感じていない。

銀塩時代は、36枚撮りフィルムを買って現像と同時プリントで併せて1,500〜2,000円くらいのコストがかかるイメージだった。ということは、100本ちょっと撮るコストで EOS 5D Mark II のボディが買えてしまうのだよ。という理屈で自分を納得させて買ったのだ。

ずっとコンタックスユーザだったが、コンデジを使い始めてからはコンタックスの出動機会がめっきり減ってしまっていた。やはりフィルムはランニングコストがかかることもあり、コンデジの方が気軽だからだ。しかし、作品としての創作意欲も同時に減ってしまっていた。だが、ついに意を決して35mmフルサイズセンサーを持つEOS 5D Mark IIを導入し、Zeissレンズでの作品作りに再挑戦してみることにした。




京都

2010年11月




尾白川渓谷

2010年11月




西沢渓谷

2010年10月




照葉峡

2010年10月




谷川岳・天神平

2010年10月




川俣東沢渓谷

2010年10月




富士山・新五合目富士宮口

2010年9月




富士山・五合目吉田口

2010年9月




紅葉の京都

2009年11月




那須の渓谷

2009年5月




岩手

2009年5月




仙台郊外

2009年4月




那須高原

2009年4月








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